インドネシア最優秀理系学生の学術サバイバル番組が今、大注目!

インドネシアのオンライン教育プラットフォーム Ruangguruが主催した学術サバイバル番組Clash of Champions は、今年6月からオンラインで放送され、インドネシアの若者の中に旋風を巻き起こしました。この番組は教育現場でも注目され、学校の授業時間に生徒に放送をみせる先生もいるなど、若者のみではなく教育現場(教職員の方たち)を含む大人の間でも注目されていました。

出場者はインドネシア国内外21の大学を代表する50人の学生、国内の大学からの最多出場はインドネシア大学とバンドゥン工科大学からそれぞれ8人ずつ。出場者全体の大部分は理系専攻です。海外留学生の出場者10人は、イエール大学、オクスフォード大学、シンガポール国立大学、KAIST (韓国科学技術院)、カリフォルニア大学、南陽(ナンヤン)理工大学、シンガポール工科デザイン大学と、欧米・アジアのトップレベルの大学で学ぶ学生ばかりで、この番組のレベルの高さがわかります。

番組は初回~グランドファイナルの全11回で、出場者は推理、計算、論理、暗記などの分野でその頭脳を競い合います。出場者がチャレンジする課題はどれも高レベルなものばかりで、特に数学オリンピック入賞経験がある理系の学生たちのパフォーマンスは、同じ会場内にいる出場者たちも衝撃を受けていたほどです。

第3回からの数回のエピソードでは、このClash of Championsのモデルともなったと言われる韓国のサバイバル番組“大学戦争”で、KAISTのチームリーダーとしてその才能を見せ人気を博したホ・ソンボン氏をマスターオブゲームと称した特別ゲストとして起用し、話題となりました。

主催者であるRuangguru はインドネシア国内でも有名・人気の教育プラットフォームで、以前にインタビューをさせていただいたインドネシア大学のラニさんも、受験勉強にRuangguruのアプリを使っていたと話していました。番組の間に入る広告の部分では、出場者がこのRuangguruをどのように使って勉強したかを毎回実際にレクチャーするなど、視聴者、特に学生を飽きさせない作りになっています。

サバイバル番組なので、毎回次の回に進める出場者と、脱落となる出場者がいます。個人・チーム戦のどちらもあり、時にはチーム全員で脱落者が出る回も。海外の名門大学に留学する出場者でも、リーダーシップやコミュニケーション、チームメンバーの選定など、個人のアカデミックな実力だけでは勝ち残れないのも、おもしろい部分でした。

Ruangguruの公式Youtubeチャンネルで各エピソードに書かれているコメントもとても興味深く、「この番組をみると自分も勉強を頑張ろうという気持ちになる」「毎年放送してほしい」「妊婦さんが観たら、頭が良い赤ちゃんが生まれそう」というコメントから、チーム戦で脱落した場面に対しては、「足を引っ張ったチームメンバーを責めず、自分の責任はどこにあったかを考え認めることを学んだ」など、学生から大人まで多くの人々に影響を与えていることがわかります。

出場者は番組放送途中から、放送終了後の現在も多くのファンを獲得しています。中には現役大学生ながらSNSでのフォロワー数100万人以上がいるインフルエンサーとなっている出場者も。この番組の影響力の大きさ、また出場者の勉強に取り組む姿や人柄などを多くのインドネシア人の若者が支持していることがわかります。

放送は終了していますが、Ruangguruの公式チャンネルで全エピソード視聴可能です。グランドファイナルでチャンピオンの座を獲得したのは誰なのか、是非みてください!出題されたチャレンジの問題を、出場者が解説する場面もあります。またRuangguruのアプリをダウンロードして登録すると、番組内で出題された問題を実際に解いてみることもできるそうです。インドネシアのトップ大学生たちが見せた高レベルなチャレンジを体験することができます。

Ruangguru 公式Youtubeチャンネル、Clash of Champions視聴ページ
CLASH OF CHAMPIONS 2024 - YouTube

著者

杏子スパルディ
2003年、留学先のアメリカでインドネシア人たちと出会い在米期間中インドネシアコミュニティにどっぷりとハマる。帰国後インドネシアに単身渡り現地採用で外資・日系企業にて合計14年勤務。現在はフリーランスのインドネシア語講師、コラムニストとして活動中。インドネシア人夫と小学生の子供二人と西ジャワ州ブカシ在住。「インドネシアと日本の架け橋に」をビジョンにオンラインコミュニティ、メラプティ交流会運営。異文化交流会、おしゃべり会、無料インドネシア語レッスンなど毎月開催中。
主な実績:
世界で働く女性のためのポータルサイト「世界ウーマン」インドネシア担当コラムニストにて毎月コラムを執筆・掲載
インドネシア人採用の専門メディア 「アジアンHRジャーナル」にて不定期でコラム執筆・掲載

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