インドネシアの大学ランキング2026 ― 世界評価から見るトップ大学と教育の特徴
2026年も世界の主要な大学ランキングが公開され、インドネシアの大学がどのように評価されているのかが注目されています。インドネシアは人口約2.7億人を抱える東南アジア最大の国であり、高等教育の規模も大きく、国内には数千校の大学が存在すると言われています。その中で、世界的な大学ランキングではどの大学が上位に入り、どのような特徴が見られるのでしょうか。
今回参考にするのは「World University Rankings(WUR)」と「Uniranks」の2つのランキングです。WURは、イギリスの大学評価機関などが発表するランキングをまとめたもので、研究力や教育の質、国際性などを総合的に評価する世界的に認知度の高いランキングです。一方、Uniranksは教育の質だけでなく、卒業後のキャリアや就職の成功度など、学生目線で大学を評価している点が特徴です。

世界ランキングで見るインドネシアのトップ大学
まずWURのランキングを見ると、インドネシア国内で最も評価が高い大学は Universitas Indonesia(インドネシア大学)です。ジャカルタ近郊に位置する同大学は、インドネシアを代表する総合大学であり、長年にわたり国内トップクラスの評価を維持しています。
- Universitas Indonesia インドネシア大学
- Universitas Sebelas Maret セベラス・マレット大学(3月11日大学)
- Universitas Binus (Bina Nusantara University) ビヌス大学(ビナ・ヌサンタラ大学)
- Institut Teknologi Bandung (ITB) バンドン工科大学
- Universitas Airlangga アイルランガ大学
- Universitas Gadjah Mada (UGM) ガジャマダ大学
- Universitas Muhammadiyah Yogyakarta (UMY) ムハマディヤ・ジョグジャカルタ大学
- Universitas Padjadjaran (UNPAD) パジャジャラン大学
- Universitas Katolik Atma Jaya アトマ・ジャヤ・カトリック大学
- Universitas Diponegoro (UNDIP) ディポネゴロ大学
- Universitas Halu Oleo ハル・オレオ大学
- Universitas Hasanuddin (UNHAS) ハサヌディン大学
- Institut Teknologi Sepuluh Nopember (ITS) スプル・ノペンベル工科大学(11月10日工科大学)
- Institut Pertanian Bogor (IPB University) ボゴール農科大学
- Universitas Islam Indonesia (UII) インドネシア・イスラム大学
2位には Universitas Sebelas Maret(セベラス・マレット大学)がランクインしました。この結果はインドネシア国内でも大きな話題となっており、従来上位常連だった Institut Teknologi Bandung(バンドン工科大学)や Universitas Gadjah Mada(ガジャマダ大学)を上回ったことが注目されています。

そのほか、Universitas Airlangga、Universitas Padjadjaran、Universitas Diponegoro、Institut Teknologi Sepuluh Nopember、Institut Pertanian Bogorなど、インドネシアを代表する国立大学が多くランクインしています。また、Bina Nusantara University や Universitas Katolik Atma Jaya といった私立大学も上位に入り、トップ15校の中に複数の私立大学が含まれている点も特徴です。
学生目線で評価される大学ランキング
一方で、学生の視点から大学を評価するUniranksのランキングでは、やや異なる結果が見られます。ここでも1位は Universitas Indonesia ですが、2位には Universitas Gadjah Mada、3位には Universitas Airlangga が入っています。
- Universitas Indonesia (UI) インドネシア大学
- Universitas Gadjah Mada (UGM) ガジャマダ大学
- Universitas Airlangga (Unair) アイルランガ大学
- Institut Pertanian Bogor (IPB) ボゴール農科大学
- Institut Teknologi Bandung (ITB) バンドン工科大学
- Universitas Brawijaya (UB) ブラウィジャヤ大学
- Institut Teknologi Sepuluh Nopember (ITS) スプル・ノペンベル工科大学(11月10日工科大学)
- Universitas Hasanuddin ハサヌディン大学
- Universitas Diponegoro (Undip) ディポネゴロ大学
- Universitas Sebelas Maret (UNS) セベラス・マレット大学 (3月11日大学)
- Telkom University テルコム大学
- Binus University (Bina Nusantara University) ビヌス大学(ビナ・ヌサンタラ大学)
- Universitas Padjadjaran パジャジャラン大学
- Universitas Pendidikan Indonesia インドネシア教育大学
- Universitas Sumatera Utara (USU) 北スマトラ大学
さらに、Universitas Brawijaya や Telkom University など、ITやビジネス分野に強い大学が上位にランクインしている点が特徴です。特にTelkom UniversityやBina Nusantara UniversityはIT教育に力を入れており、卒業後の就職率の高さから評価されています。

また、Universitas Sumatera Utara など、スマトラ島の大学が上位に入っていることも特徴の一つです。これは、インドネシアの高等教育が首都圏やジャワ島だけでなく、地方にも広がっていることを示しています。
関連記事:【インドネシア人材情報局】Vo.3 - 日本企業だけではない!◯◯企業がインドネシアに熱視線!
インドネシアの大学教育の変化と今後
これら2つのランキングを比較すると、いくつかの特徴が見えてきます。まず、インドネシア大学やガジャマダ大学、バンドン工科大学といった伝統的な名門大学は、研究力や教育の質の面で依然として高い評価を受けていることです。
一方で、ITやビジネス教育に強い私立大学が存在感を高めている点も近年の特徴と言えるでしょう。特にIT産業の発展に伴い、実務的なスキルを重視する大学が評価される傾向も見られます。
また、今回のランキングでは地方大学の存在感が少しずつ高まっている点も注目されています。これまでインドネシアの高等教育はジャワ島の大学が中心でしたが、現在はスマトラやスラウェシなど地方の大学も評価されるようになっています。
こうした動きから、今後のインドネシアの大学は「研究中心の名門国立大学」と「就職や実務に強い大学」という二つの方向で発展していく可能性があると言えるでしょう。

インドネシアでは毎年多くの理系人材やビジネス人材が大学から社会に送り出されています。大学ランキングの動向は、同国の教育水準だけでなく、将来の人材供給を考える上でも重要な指標となります。日本企業にとっても、インドネシアの大学や教育の特徴を理解することは、将来的な人材採用や海外ビジネスを考える上で参考になる情報と言えるでしょう。
著者
杏子スパルディ
2003年、留学先のアメリカでインドネシア人たちと出会い在米期間中インドネシアコミュニティにどっぷりとハマる。帰国後インドネシアに単身渡り現地採用で外資・日系企業にて合計14年勤務。現在はフリーランスのインドネシア語講師、コラムニストとして活動中。インドネシア人夫と小学生の子供二人と西ジャワ州ブカシ在住。「インドネシアと日本の架け橋に」をビジョンにオンラインコミュニティ、メラプティ交流会運営。異文化交流会、おしゃべり会、無料インドネシア語レッスンなど毎月開催中。
主な実績:
世界で働く女性のためのポータルサイト「世界ウーマン」インドネシア担当コラムニストにて毎月コラムを執筆・掲載
インドネシア人採用の専門メディア 「アジアンHRジャーナル」にて不定期でコラム執筆・掲載


